- 失敗の原因は①日本語力の過信、②生活支援の手薄さ、③書類不備の3つに集中する
- 採用前の日本語力実態確認と入国後の生活立ち上げ支援が定着率を左右する
- 登録支援機関の選定ミスが失敗の温床になるケースが最も多い
特定技能採用の失敗とは、採用後の早期離職・不法就労・採用コストの無駄・現場でのミスマッチを指す。採用前の計画不足と支援体制の弱さが主な原因で、適切な事前準備で大部分を防止できる。
失敗事例①〜⑤:採用・選考フェーズ
JLPT合格だけで日本語力を判断した
N4合格でも「会話ができない」「聞き取れない」ケースは多い。筆記と会話は別物。採用面接では必ず実務シナリオ(クレーム対応・注文取り等)をロールプレイで確認する。
対策:業務シナリオ型の日本語面接を実施する
試験合格前の人材に入国させようとした
在留資格の申請には技能試験・日本語試験の合格証明書が必要。試験未合格で申請した場合、審査が通らず入国できない。
対策:採用内定は「試験合格を条件」として締結し、合格後に手続きを進める
費用が安いだけで登録支援機関を選んだ
「月額1万円」の機関は支援の中身が薄いことが多い。入国後の生活立ち上げ支援が弱いと早期離職につながる。
対策:定着率・再紹介保証・担当者の言語対応力を確認する
「何でも対応できます」の機関に依頼した
全国籍・全業種対応と謳う機関に現地スタッフがいないケースがある。希望国籍・業種の専門性があるか確認が必要。
対策:対応国籍の紹介実績件数と現地ネットワークを明示してもらう
雇用契約書の記載内容が不備だった
在留資格申請時に雇用契約書の不備が判明し審査が止まるケース。特に「所定外労働時間・休日・賃金締切日」の不記載が多い。
対策:行政書士または登録支援機関に書式チェックを依頼する
失敗事例⑥〜⑩:入国後・就労フェーズ
住居を準備せず入国させた
入国直後に住む場所がないと外国人は途方に暮れる。銀行口座も住所がなければ開設できない。生活インフラの整備は就労開始の前提条件。
対策:入国前に住居・銀行・スマホの手続きを段取りしておく
日本人社員への事前説明がなかった
現場の日本人社員が外国人受け入れに戸惑い、排他的な環境になる。コミュニケーション面での摩擦が増えると外国人が孤立し離職につながる。
対策:受入れ前に全社員に向けて文化・習慣の説明会を実施する
在留期限の管理が漏れていた
更新を忘れて在留期限が切れると不法残留となり、企業も不法就労助長罪に問われうる。人事システムでの一元管理が必須。
対策:在留期限の3ヶ月前アラートを設定し、行政書士への依頼を早めに行う
定期面談を記録していなかった
3ヶ月に1回の定期面談は実施義務があるが、記録を残さないと出入国在留管理庁の調査時に問題になる。
対策:面談シートを用意し実施日・内容・措置を必ず記録・保存する
転職されても届出しなかった
外国人が離職・転職した場合、14日以内に出入国在留管理庁へ届出が必要。怠ると企業側の法令違反になる。
対策:退職・転籍手続きのフローに届出を必ず組み込む


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