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特定技能外国人の雇用契約書の書き方と必須記載事項【チェックリスト付き】

特定技能外国人の雇用契約書の書き方と必須記載事項【チェックリスト付き】 実務TIPS
📋 この記事の結論
  • 特定技能の雇用契約書には日本人と同等以上の報酬の明示が法律上必須
  • 所定外労働・休日・賃金締切・支払方法・退職事由の不記載が申請却下の主因
  • 雇用契約書は本人が理解できる言語での概要説明を添付することが推奨される
📌 用語解説
特定技能の雇用契約書とは、特定技能外国人と受入れ企業が締結する労働契約を文書化したもの。労働基準法の要件に加え、出入国管理法の特定技能固有の記載事項を含める必要があり、在留資格申請の際に提出が義務付けられている。

特定技能に必須の記載事項

一般的な雇用契約書の要件(労働基準法第15条)に加え、特定技能では以下の項目が追加で必要です。

01

日本人と同等以上の報酬

同等の業務を行う日本人労働者と比較して同等以上の報酬額を明示する。「月給〇〇円」と具体的な金額を記載し、比較対象の日本人の報酬水準も記録しておくことが推奨される。

02

従事する業務の内容

「宿泊業務(フロント業務・客室清掃・調理補助)」など、特定技能の対象業務の範囲内で具体的に記載する。「その他会社が指示する業務」のみの記載は不可。

03

所定外労働・休日労働の有無

残業・休日出勤の可能性がある場合は明記する。「36協定の範囲内で所定外労働を命じることがある」などの記載が必要。

04

安全・衛生に関する事項

職場の安全管理・健康管理に関する取り組みを記載する。

05

帰国旅費の負担(本人負担なし)

在留資格終了後に本人が帰国する際の旅費は原則として企業負担。これを明記することで申請審査がスムーズになる。

よくある記載ミスと修正方法

記載ミスの例 正しい記載方法
「賃金:月給20万円」のみ基本給・固定残業代・手当を内訳ごとに明示する
「業務内容:会社が指示する業務」特定技能の対象業務を具体的に列記する
「賃金締切日」の記載なし「毎月末日締め、翌月25日払い」等を必ず記載する
「退職に関する事項」の記載なし解雇事由・自己都合退職の手続きを記載する
「在留資格終了時の帰国費用」未記載「帰国旅費は会社が負担する」旨を明記する

多言語版(翻訳版)の添付について

出入国在留管理庁は、雇用契約書の内容を外国人本人が理解できる言語で説明することを推奨しています(義務ではありませんが、審査がスムーズになります)。主要言語(英語・ベトナム語・中国語・タガログ語等)での概要説明文書を添付することが望ましいです。

登録支援機関に依頼すると、翻訳・説明のサポートを受けられる場合があります。

雇用契約書の確認チェックリスト

  • ☑ 労働基準法の必要事項(絶対的明示事項)が全て記載されている
  • ☑ 賃金が基本給・各種手当・控除を内訳で明示されている
  • ☑ 賃金締切日・支払日・支払方法が記載されている
  • ☑ 従事する業務が特定技能の対象業務内で具体的に記載されている
  • ☑ 所定外労働・休日労働の有無と根拠(36協定等)が記載されている
  • ☑ 帰国旅費の負担について記載されている
  • ☑ 退職に関する事項(解雇事由・予告期間等)が記載されている
  • ☑ 本人の署名・捺印欄がある
  • ☑ 行政書士または登録支援機関にチェックを依頼した

よくある質問

Q雇用契約書は日本語で作成しなければなりませんか?

A
在留資格申請書類として提出する雇用契約書は日本語で作成することが一般的です。外国人本人には日本語版に加えて本人の理解できる言語での説明文書(翻訳版)を提供することが推奨されます。
Q. 雇用契約書は外国語でも作成する必要がありますか?
A. 法的義務はありませんが、出入国在留管理庁は「外国人が理解できる言語での説明」を強く推奨しています。特定技能外国人が内容を十分に理解していないと後のトラブルになるため、母国語または英語での対訳版を用意することを推奨します。
Q. 日本人と同等以上の報酬という要件の確認方法は?
A. 同等業務を行う日本人従業員の賃金台帳と照合します。新卒・中途の初任給帯と比較し、経験・スキルが同程度なら同水準以上に設定してください。「同等以上」の証明ができないと在留資格申請が不許可になるケースがあります。

Q試用期間中の賃金を低く設定してもよいですか?

A
特定技能では「日本人と同等以上の報酬」が義務です。試用期間中であっても同等業務を行う日本人と比較して不当に低い賃金設定は認められません。試用期間の賃金設定は行政書士に相談することを推奨します。

Q雇用契約書を変更(更新)する場合の手続きは?

A
雇用条件(賃金・労働時間等)を変更する場合は、新しい雇用契約書を作成し本人の同意を得た上で署名してもらいます。在留期間の更新申請と同時に変更後の雇用契約書を提出します。
佐藤瑠生
外国人雇用アナリスト

佐藤 瑠生(さとう るい)

早稲田大学商学部卒。三菱UFJ銀行・リクルートを経て東京出入国在留管理局審査チーム統括。行政書士。サトウ・グローバルHRパートナーズ代表。特定技能採用ラボ編集長。200社以上の採用担当者へのヒアリングをもとに、宿泊・飲食・介護分野の外国人採用を専門に解説。

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